なみえの今
「マイ避難推進講習会」を開催しました
2024年3月2日
みなさんこんにちは、地域づくり支援専門員の加納です。
今回は2月10日に苅野と幾世橋の防災コミュニティセンターで開催した「マイ避難推進講習会」の様子をお伝えいいたします。
今回私どもが主催した「マイ避難推進講習会」は福島県危機管理課事業としておこなわれているものです。内容は福島県が配置した「マイ避難推進員」である講師1名を派遣し、災害への備えについて話し合いながら、下の写真にあります「マイ避難シート」を作成します。作成にあたっては講師の方による丁寧な説明や指導が受けられます。
そもそも「マイ避難」って何? と思われた方も多いはず。
マイ避難とは、日ごろから自分に合った適切な避難行動について考え、そして備えること。
台風の接近や大雨などによる災害の発生に備え、「いつ」「誰が」「何をするのか」について整理をすることで、いざというときに慌てずに自分や家族が避難行動を取ることができます。そのために「マイ避難シート」を作成し、まず第一に自分や家族など身近なひとのいのちを守る。いわば「自助」について考える講習会といえるかもしれません。
講師を務めてくださったのは防災士の資格を持つ「マイ避難推進員」の川島博充さん。豊富な知識を駆使し、これまで各地で起こった災害事例などをもとに講習が進んでいきます。1月1日に発生した能登半島地震のこともあり、皆さん真剣に川島さんの説明に耳を傾けていました。途中に防災クイズの出題などもあり、楽しみながら学ぶことができます。
苅野、幾世橋の講習会にはそれぞれ約20名の方が参加されました。地震や津波に加えて、最近は何十年に一度というような記録的な大雨、線状降水帯の発生なども多く耳にするようになっています。この講習会を通じて皆さんの災害への備えに対する関心の高さを改めて感じました。
この「マイ避難推進講習会」は町内どこでも講師を派遣して開催することができます。そこで、まずは町内にある防災コミュニティセンターを会場に当事業で開催し、住民の方々それぞれの防災意識を高める「自助」について考えながら、それを地域の自主防災などコミュニティ内における「共助」の部分につなげていくことができればと考え企画をしました。
90分の講習は盛りだくさんの内容で、最後はハザードマップなどを参考にしながら実際に「マイ避難シート」の作成にとりかかります。
質疑応答ではそれぞれに不安に思うことなどが質問され『【(警戒レベル5/緊急安全確保)命を守る行動を】とあるが抽象的なのでもっと具体的にどうするのかを示したほうがよいのではないか』といった意見や『高齢者等についての避難とあったが、この段階で福祉避難所へ対象者だけで避難しなければならないのか』に加えて『そもそも浪江にある福祉避難所というのはいったいどこにあるのか』といった質問など数多く寄せられました。
講習会後に川島さんからお話をうかがった際に『やはり震災を経験されていることもあり皆さん防災に関して意識が高いと感じました。これだけ多くの質問があったのは初めてです』と驚かれていたのが印象的でした。
この「ふくしまマイ避難ノート」というものを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。こちらにも今回作成した「マイ避難シート」が掲載されています。また福島県のホームページ上でも「マイ避難シート」を作成することができますのでぜひチェックしてみてください。
ご参加いただいた皆さんのアンケートには『今回の講習会をきっかけにこれまで災害への備えが不充分だったのでこれからはきちんとしたいと思った』『災害を常に自分事として考えるためにまた参加したい』といったことに加え『講師の方の説明がとても解りやすかった』といった感想もたくさんいただきました。
今後、浪江と大堀の防災コミュニティセンターでも「マイ避難推進講習会」を開催する予定をしており、さらに地域の共助につながるような防災講和などもおこなっていければと考えております。日程などが決まりましたらお知らせいたしますので、皆さんぜひご参加ください。