このなみえという土地に人が住んだのは、はるか太古の昔からです。

東北地方の中では気候が温暖で、夏も比較的涼しいことからか、古より人が住み、地味ではありますが独自の文化・風土を育んできました。

しかしながら、山と海に囲まれたこの立地からか、次々と人々の往来が繰り返されたという程ではありませんでした。つまり、ひっそりと数千年を過ごしてきたかのようでした。例えば、東京（江戸）から直線距離では、さほど遠くはないのに、短時間で往来することはできませんでした。

今般の大震災・原発事故被害により、逆に様々な人々にこの地においで頂き、時には復興事業に参加しているうちに移住して頂いた方、定期的に応援のため訪問して頂く方、震災前より何倍もの皆様との出会いがございました。同時また、全国津々浦々でご支援くださった方々に心から感謝申し上げる次第です。

我々「まちづくりなみえ」は、先陣をきってこれまで復興まちづくりに取り組んで参りましたが、そのステージはまだ始まったばかりです。復興まちづくりの成果を、国民の皆様に真にこの地で体現して頂き、これまでの様々なご恩に報いる形にするためには、やはり、国民の皆様のお力添えが不可欠です。そのお力添えとは、どんな形でも結構です。国民の皆様のあらゆるニーズに対応した取り組みを、我々は展開して参ります。

既成概念にとらわれない取り組みで、浪江の復興まちづくりを企画運営していく所存でございますので、皆様のご意見やご参画を心からお待ちしております。

清水 中