なみえの今
両竹集落跡地を伝える石碑が建立されました
2024年12月21日
こんにちは、地域づくり支援専門員 今野聡です。
浪江町の沿岸部に位置し、津波被害が甚大だった両竹(もろたけ)地区。現在は災害危険区域に指定されており、帰還し住むことはできません。
その両竹地区に、集落跡地があったことを記した『東日本大震災祈念碑』が建立されました。「すべてが流出してしまったが、何か残せないだろうか」と前行政区長の頃から石碑を立てる計画が検討されてきたそうです。
石碑には「2011年3月11日に高さ15メートルを超える大津波があり、両竹の27戸すべてが流出し崩壊状態となったこと」などが記されています。
住民の皆さんは高台にある諏訪神社へと避難しました。40名ほどの方が集まった諏訪神社ですが、本殿も拝殿も地震の被害により室内に入れる状況ではありません。
夜になり雪が降り、焚火を囲い一夜を過ごす中、翌12日には東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生。各々避難所を求め散り散りになっていった状況が記されています。
10月26日には竣工式もおこなわれ、行政区長や浪江・双葉両町の石碑に関係した方々が集い建立を祝いました。
地震被害があった諏訪神社も2019年11月に再建しましたが、石碑の建立にあわせ「諏訪神社」を示す看板も今回設置されました。「双葉町側から石段を上がって行っていたが、浪江町側からも上がれるように参道に階段も設けた」などと竹添武区長はおっしゃっていました。
再建間もない両竹諏訪神社の様子はこちら→「浪江町沿岸部のいま②」
復興祈念公園の施設配置では「両竹地区集落跡」も整備されます。住居跡を樹木やマウンド(盛り土)で表現することにより、集落の面影を残した空間を整備することとなっています。
沿岸沿いを南北に通る福島県道391号広野・小高線沿いに石碑が建立されています。お時間ございましたら、ぜひ立ち寄って皆さんの想いを感じていただければと思います。
復興祈念公園の整備も大規模な作業が増えてきています。