なみえの今
八坂神社の盆踊り 樋渡・牛渡行政区
2023年8月29日
皆さまはじめまして、2023年7月より地域づくり支援専門員として活動を開始した加納です。
東京より移住してまだ2カ月ほどなので、毎日少しずつ浪江のことを知っていく段階なのですが、町民の皆さまの想いや移住者として感じる〝なみえの魅力〟などを発信していきたいと思っておりますので今後ともよろしくお願いいたします。
移住に先立ち、浪江の気候について地元の皆さんから「(中心部の)夏はそんなに暑くなくて、冬もたくさん雪が積もるなんてもこともあまりないですよ」と伺っていたので正直ホッとしていたのですが、実際は外にいると汗が止まらないような真夏日や猛暑日の連続。しかし浪江で今年のような暑さが続くことは例年にはなかったそうで・・・東京暮らしで暑さには慣れているのですが、こう暑いと本格的な秋の訪れが恋しくなります。
はじめてこの地で迎えた予想以上の暑い夏でしたが、それ以上に印象深かったのが浪江地区にある2つの神社で行われた〝熱い〟盆踊りでした。今回はまず樋渡・牛渡行政区内にあります八坂神社の盆踊りをご紹介したいと思います。
一面に青空が広がり好天となった7月22日の午前、八坂神社にて例大祭が執り行われました。祭典が終わると樋渡・牛渡行政区の鈴木辰行区長より集まった皆さまにごあいさつがあり、その後神楽の奉納へと移ります。
厳しい暑さをものともしない堂々とした動き、そして舞い手お二方のピタリと息が合った姿はまさに職人技。炎天下のもとでしたが、皆さん日陰にて躍動する獅子の舞いを見守っていました。
▲皆さんが獅子の一挙手一投足を見守るなか神楽が奉納される▲
▲力強く地面を踏みしめるダイナミックな動きは圧巻▼
▼踊りを彩る笛や太鼓の美しい音色は暑さのなか涼も感じさせてくれます▼
神楽に続いて田植踊りの奉納も行われました。
鮮やかな色合いの衣装がとても印象的で、笛や太鼓のリズムに合わせた手足の繊細な動きは暑さも忘れ見とれてしまいます。それぞれの方が忙しいなか、きょうのために練習を積んでこられたのだと思います。また踊り手に若い方が多く見受けられ、これまで受け継がれてきた伝統のバトンがしっかりと次の世代へと渡っていると感じました。
▲華やかな衣装に身を包んだ踊り手の皆さんによる田植踊りの奉納▼
▲樋渡・牛渡の田植踊りは世代を超えて確実に受け継がれています▼
▼踊りを終えられた皆さんで一緒に写真撮影▼
はじめて見る神楽と田植踊りの舞いを堪能し、午前中だけでも見ごたえ十分だったのですが、このあと休憩をはさみ午後からはいよいよ盆踊りがスタート。最初は暑さもあり、櫓を囲む人はまばらでしたが、鈴木区長による盆唄が響き渡ると徐々に踊りの輪が広がっていきます。老若男女関係なく、皆さんとても楽しそうに踊りながら歩を進めていました。途中、区長に代わって登壇した若い方も盆唄を披露。周りで鳴いていたセミの声をかき消すほどの迫力ある声色でした。
▲お二方の美声が響き渡り、踊りの輪はさらに広がっていく▼
▼水分補給や休憩をはさみつつ皆さん積極的に踊りの輪に合流▼
受付にいらした方も「去年の盆踊りのときより参加者が多いんじゃないかな」とお話しされていましたが、本当に多くの方が来訪され、皆さんそれぞれ盛夏のひとときを存分に満喫できたのではないでしょうか。
代々この地で受け継がれてきた伝統、そして何より地域の皆さんのつながりの強さを感じることができた1日となりました。