なみえの今
国玉神社 地鎮祭
2021年8月17日
こんにちは、地域づくり支援専門員の岸本です。
過日7月12日、川添にある国玉神社で地鎮祭が執り行われました。
国玉神社は平将門を祭神として祀り、大正7年に建てられました。
かつては「国王(こくおう)」神社と呼ばれていたそうですが、恐れ多いということで、「王」から「玉」に変わり、現在の「国玉(くにたま)」神社になったと、氏子の方から伺いました。
東日本大震災の影響により、鳥居や灯篭は崩れ、社殿が少しずつ傾いていった国玉神社。避難指示が解除されるまでの6年余りの間は手つかずで、境内には雑草が生い茂っていました。
その荒廃した姿に、心を痛められた方もいらっしゃるかもしれません。
2016年。震災と原発事故後に初めて氏子が集まり、国玉神社をこれからどうしていくか話し合われました。
「どんな形でもいいから神社を残そう」
そんな思いから、再建に向けて気持ちをひとつに、動き出されたそうです。
2019年には正式に再建委員会が立ち上がり、それから2年が過ぎ、この日を迎えることができました。
社殿を取り壊し更地になった元々の場所に、再建委員会の大和田委員長のほか、役員や氏子の方々、工事関係者が出席し、切麻散米や鍬入などの儀式が行われました。
この日を無事に迎えられ、大和田委員長はこのように仰っていました。
「神社がなくなるということは、地域のつながりが絶たれてしまうということ。先人の苦労と努力、そして部落の伝統を決して途絶えさせてはならない、そういう思いで取り組んできた」
出席された方々からは、国玉神社での思い出話をいくつも伺うことができました。
川遊びに行くときは国玉神社が抜け道だったこと。境内にある枝垂れ桜が咲き誇ると花見に訪れたこと。
境内で行われていた盆踊りが毎年楽しみだったこと。露店のイカ焼きが絶品だったこと。など。
神社は、地域での人々のつながりを育んできた場所。またこの場所で再び、人々のつながりが創出されていくことを楽しみにしています。
国玉神社は2022年3月に竣工予定です。再建の経過をブログで発信していきますので、お楽しみに。