なみえの今
津島で初めてのお墓参り休憩所
2022年10月11日
こんにちは、地域づくり支援専門員 今野です。
浪江町の帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点では来春の避難指示解除に向けて9月1日から準備宿泊が始まりました。
当事業でも復興拠点内で何か取り組めないかと検討する中、津島地区で秋のお墓参り時期に合わせた『秋彼岸休憩所』の実施を試みました。
町民の方を訪ねお話をうかがう中で「避難中の人でも、お盆やお彼岸などでお墓参りに町に来る人は多い」などという声は、よく耳にしていました。
津島地区でも「自宅の管理に通う回数もだんだんと少なくなってきたけれど、お墓参りは行っている」といった声をずっと耳にしていました。休憩所を実施することで「久しぶり~」などの声が響く、再会の場づくりができればと考えました。
つしま活性化センターが再開し、役場機能も備えたことで本来はセンター内の会議室などを活用し開催したかったのですが、今年3月の地震の影響で修繕工事中につき、今回は別の場所を検討することとなりました。
(4月1日のつしま活性化センターの状況→「津島支所再開と地震の影響」)
町からも情報をいただき、活性化センターの向かいにある消防屯所の利用を検討しました。利用にあたっては役場から消防団担当者の方につないでいただきました。
消防屯所としても引き続き利用されていることから、利用にあたってはまったく問題なく、和室の畳も座布団も新しくきれいな状態でした。唯一、水が出ない問題がありましたが給水タンクに水を汲んで運んでくることで対応するようにしました。こちらを一時的に、彼岸前半の2日間程度お借りすることとしました。
立ち寄られた際に話題がふくらめば良いなと、以前写真展をした際のパネルも搬入し、室内に飾ってみました。
いざ当日、となりましたが実は2日間とも台風の影響がありました。実際の被害はほとんどなかったものの彼岸の前半での台風や大雨の予報だったため、お墓参りを後半の時期に変更したという方も多かったのではないでしょうか。
また2日目の20日は台風への安全対策として一時立入の中止が決まり、申請していた住民の方へは中止の連絡が行っていたそうです。
初めてとなる試みで、開催場所がお墓の近くではないことやこうした台風の影響も大きく、残念ながら利用された方はほぼいませんでした。
しかし、今回このような場をつくってみたことで「津島地区でも何かやれる場を持てる」と感じることができました。
今後どのような取り組みができるか、地域の皆さんの声も大事にしながら検討していきたいと思っています。