なみえの今

浪江 花便り

2019年7月5日

こんにちは、地域づくり支援専門員の石橋です。

この春、浪江では花植えが盛んに行われています。

6月23日(日)には西台で花壇の花植えが実施されました。

この花壇は、以前はショッピングセンターへ続く道を花で彩っていましたが、震災以降全く人の手が入らずに、荒れ放題になっていた場所です。

23日当日、私たちまちづくりなみえは西台の方々の交流の場を作るべく、テントと椅子をもって、3人で花植えの場にお邪魔させていただきました。

到着すると荒れていた花壇には除草シートが被せられ、周囲の雑草もきれいに刈り取られていました。

午前10時、小雨にも関わらず町に帰還した方々や避難先から来てくれた方々14名が集結。

大倉区長の挨拶と梅松副区長の説明の後、早速作業開始です。

作業の工程は、①除草シートに定植位置を示す印をつけます。②そこにカッターで穴をあけます。③穴の下の土をショベルで掘ってそこに花の苗を植えます。

今回植えた花は、サルビア200株とマリーゴールド200株の合計400株。

開始直後はとても時間がかかると思った400株の花植えも、西台の14人+まちづくりなみえ3人の力により1時間半で終了しました。

作業の後には交流会。テントの下でお茶を飲みながら、土いじりを終えたばかりの人々の口からはなぜか幼少期の思い出がたくさん語られました。学校の帰り道に摘んだ花の蜜の甘い記憶、今の若者たちは聞いたことがないであろう路傍の植物の名前、草むらに立ち入って体中をガンコジに覆われた思い出。

気が付くと、さっきまで降っていた雨はすっかり止み、雲間から時折陽光が射し込む午後が訪れていました。

一言で「花植え」と言っても、それを実施するために誰かが荒れ地の草を刈り、土を耕し、除草シートを引いていてくれたのですね。そしてこの花壇も誰かが世話をしなければまた荒れ地に戻ってしまうのでしょう。

美しい景観を人の手で作り続けていくことが浪江のこれからにつながる一つの手段なのだと実感した日でした。