なみえの今
苅宿で収穫祭が開かれました
2022年11月7日
こんにちは、地域づくり支援専門員 今野です。
浪江町内でもお米の収穫の時期が終わり、稲が刈り取られた田んぼの景色となりました。
今年は大きな台風などもなく、無事にこの時期を迎えたという農家の方も多かったのではないでしょうか。
苅宿行政区でも避難指示解除後の平成30年に設立した任意団体『苅宿ふれあいファーム』が、4回目(※平成31年からなので)のコメづくりを終えました。
会員数は15名と決して多くはない中、今年は20町歩まで作付面積を拡大してきました。
苅宿ふれあいファームの松本伸一代表からは以前より「活動に余裕が出てきたら、収穫祭をやりたい」とうかがっていましたが、新型コロナウイルスの影響があり、この2年は計画が止まっていました。
コロナの状況や対応もだんだんと変化してきたこともあり「規模を縮小してこじんまりと、10月末に実施する」と開催が決まり、今回初めての収穫祭となりました。
本来は避難中の方も含めた行政区全員に声をかけ、行政区と連携した催しとして開きたかったということでしたが、今回は会員の方と普及所など農業関係の機関の方々を来賓に招いて開催しました。
行政区長あいさつで佐藤孝男区長は「行政区の総会もコロナで3年間開くことができずにいる。規模を縮小した収穫祭となったが、やって良かったと思う」と心境を述べました。
会食では地域で採れた食材をふんだんに使ったメニューが並びました。コシヒカリを使用した塩むすびや、会員の方がつくった里芋が入った豚汁、地域ブランドの玉ねぎ『浜の輝』が入ったカレーライスなど、出来立ての料理を各テーブルで参加された皆さんが舌鼓を打ちながら召し上がっていました。
「新米はやっぱり美味いね」などの声があちこちで聞かれました。
苅宿ふれあいファームの会員も、町外の避難先で暮らしている方がまだまだ多い状況です。
苅宿行政区の吉田数博顧問は「収穫祭を非常にうれしく思う。遠方の避難先から通いながらの農作業や、風評被害など大変な苦労もあったかと思う」などと活動をねぎらい「子どもや孫たちにしっかりふるさとを残しバトンタッチしていく責任がある。熱い想いで皆で知恵を出し合って、この活動がずっと続くよう願いたい」など地域への想いを述べました。
コロナが落ち着き、来年の収穫祭は行政区の皆さんが参加する地域一体の催しとして、にぎやかに開かれますよう心から願います。