なみえの今

解体前の学校見学会 浪江中学校

2020年8月3日

憂うつな梅雨も明け、青空がひときわ爽快に感じられる今日この頃です。地域づくり支援専門員の岸本です。

「なみえの今」では、閉校・解体が決定した町立学校の見学会についてシリーズでお届けしています。今回は浪江中学校です。

  

浪江中学校は昭和45年に、旧浪江中学校、大堀中学校、苅野中学校を統合し創立され、休校する平成31年までに約10,000人の卒業生を送り出しています。

▲駐車場から見た校舎

 

学校の正面玄関をくぐり、まず目に入ったのは下駄箱に残されていた生徒の上履きらしきシューズ。

▲下駄箱

震災が起きた日の午前中、学校では3年生の卒業式が執り行われていました。

卒業生は3年間の思い出を振り返りながら、在校生は自分たちがこの校舎で卒業する日を想像しながら、“晴れの日”にこの玄関をあとにしたのではないかと、ひとり思いを巡らせました。

 

その後、校舎の中へ進み、教室などを見て回りました。

▲廊下
▲とある教室
▲スケジュールボード
▲掲示物

  

体育祭などで使用されていたものでしょうか。多くの教室には個性溢れる学級旗が飾られており、とても印象的でした。いくつか紹介します。

▲震災当時3年1組の学級旗
▲震災当時3年2組の学級旗
▲震災当時2年1組の学級旗

  

見学会では、震災当時のまま時間が止まったような学び舎を懐かしそうに見て回る卒業生や地域住民たちの姿がありました。

友人と一緒に見学会に訪れていた、浪江中学校出身の20代女性に話を伺うと、「最後にゆっくりと校舎を見れて良かった」とおっしゃっていました。

  

皆さんの心の中に、美しい思い出が永く記憶されますように。