なみえの今

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大堀地区末森 香取神社

2022年6月7日

こんにちは、地域づくり支援専門員の引地です。

今回は大堀地区末森(すえのもり)にある香取神社についてお伝えします。

県道35号線いわき浪江線(山麓線)を挟んで末森行政区と田尻行政区は隣同士に位置しており、

その2つの地域を見守っている香取神社。

震災前は夏祭りや、田末(田尻・末森)芸能保存会による神楽も奉納されていたそうです。

いまだ帰還困難区域の大堀地区末森 。

今秋の準備宿泊期間を経て来年令和5年4月(予定)に避難指示解除される『特定復興再生拠点』に計画されています。



爽やかな青空の6月1日、『香取神社 改修工事 安全祈願祭』が執り行われました。

(帰還困難区域のため立ち入り許可を申請しお邪魔しました)

ご神木に囲まれた境内、小鳥のさえずりだけが聞こえ澄みきった神聖な空気が広がります。

神事がはじまりました。

▲歴史ある香取神社  古くからの大変貴重な写真も飾られていました
▲末森行政区 志賀区長による鍬入れ
▲田尻行政区 中西区長のご挨拶

田尻行政区の中西区長のご挨拶では「昨年11月に再建委員会を発足し、信頼できる施工業者を満場一致で決定できました。これから着工し安全に進むよう願っています」とのお言葉がありました。

そして、宮大工の方からも「期待に応えられるよう、心ひとつに持てる力を全て傾注します」とご挨拶があり、地域の方々や宮大工の方々ともに、永く続く神社への期待と愛情を感じる、そんな時間でした。

無事に神事が終わり、出席されていた方から神社での思い出も聞くことができました。

「この神社はみんなの遊び場だったんだ。陣取りもやったなー」

「この倉庫には櫓入っているよね」

やはり、神社は地域の皆さんのよりどころなんだと改めて感じます。


最後に、末森行政区の志賀区長もホッとした表情で

「やはり安全祈願祭をやると気持ちのもちようが違うね。これからの工事、までいにやってもらえるといいね、楽しみだ」と仰っていました。  (※までい・・丁寧)

までいに工事が進み変化する神社の様子を、地域の皆さんが見守ることができるよう、定期的に撮影発信したいと思います。そして、帰還困難区域におけるコミュニティ再生へのきっかけのひとつになると嬉しく思います。


権現堂 消毒散布<2022年春>

2022年5月28日

街路樹の若葉はすっかり生えそろい、緑が一層深くなりました。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

地域づくり支援専門員の吉田です。

浪江町は6地区49行政区ありますが、町内でも企業や集合住宅が多い権現堂1区~8区の消毒散布が、5月11日と12日の2日間で行われました。

燃料と殺虫の為の薬剤を入れて出発です!!

震災前から行っている消毒の目的は、夏の蚊やコバエ等の発生を抑える為なので、虫が発生しやすい草むらや側溝、水路を徹底して散布します。散布機は重いので、移動するのには慣れが必要です。散布機担当以外で、ごみ拾いも行いました。

権現堂地区の区長さんはじめ町民さん、役場職員、東電職員、東京大学の学生や研究生など、2班に分かれて隈なく回ります。

▲リバーラインも綺麗になりました。

駅前周辺など浪江町中心部にある権現堂地区の環境美化活動も、住民・有志の方々、役場との共同作業によって、維持されているのを教えて頂きました。

次回は、秋頃を予定しているとのこと。作業に関わられた皆さん、お疲れ様でした。

町内でもいろいろな環境美化活動が行われているので、またブログでお伝えしたいと思います。

令和4年度 浪江町相馬流れ山踊り

2022年5月25日

こんにちは。地域づくり支援専門員の引地です。

間もなく梅雨の時季を経て、暑い夏がやってきます。

夏の祭りといえば、国指定重要無形民俗文化財の相馬野馬追ですね。

毎年7月最終土日月に開催、今年は7/23(土)~7/25(月)に執り行われます。

コロナの影響で、昨年と一昨年は大幅に縮小しての開催でしたが、今年は3年振りに通常開催を予定しています。

※今後の感染拡大の状況次第では変更の可能性もあります、ご注意下さい。


3日間の相馬野馬追の中で、お行列の他に神旗争奪戦や軍者会など、様々な見どころがあります。

その中のひとつ、相馬流れ山踊り。祭りの2日目に雲雀ヶ原祭場地にて、旧相馬藩の6地域が持ち回りで踊ります。

実は昨年、浪江町相馬流れ山踊り保存会の踊りが披露されるはずでしたが、日程直前にコロナの影響で中止となり、今年に持ち越されたのです。


5/22(日)浪江町相馬流れ山踊り保存会の練習にお邪魔しました。

初参加の方も数名いらっしゃって、代表の方から紹介があり「楽しくやっていきましょう」との声かけのもと練習がスタートしました。

▲流れ山の曲が流れると、サッと扇子を広げ列になります


ビギナーの皆さんは廊下に集合。先生から特別レッスンです。


初参加の方に感想を聞きました。

「久しぶりに集中して、あっという間!」「よさこいをやっているけど、また違うジャンルで新鮮でした」



休憩中も細かい動きの確認です。

「扇子は、常に金色がお客様側ね。練習の時に裏表を気にしながらやるといいのよ。」


20年以上踊っている大ベテランの方も、「昨年雲雀ヶ原でできなかったので、今年は楽しみ」と仰っていました。


浪江町相馬流れ山踊り保存会代表の髙木さんにお話をお聞きしました。

浪江町内以外の場所でも練習が続いているそうで、現在約60名の方々がメンバーとなっています。80名まで何とか募集したいとのことです。

「今年はやっと雲雀ヶ原で踊れます、皆さんのパワーで盛り上げていきましょう!」と笑顔でお話されていました。

今年こそ、雲雀ヶ原祭場地で心ひとつに踊る浪江町の皆さんの流れ山、楽しみにしています!


【お知らせ】

一緒に踊りましょう!!

雲雀ヶ原祭場地にて一緒に踊りを披露する踊り手を募集しています。

初心者の方は、先生が楽しく丁寧に指導してくださいます。

◎練習:原則 第2、第4日曜日 13時30分~15時 浪江町地域スポーツセンター

※6月は第1週の6/5(日)と第4週の6/26(日)です。


◎問合せ:浪江町相馬流れ山踊り保存会代表 髙木さん 090-5593-5427


樋渡・牛渡の田植踊 八坂神社例大祭に向けて

2022年5月23日

だんだん暑さが増す頃となりました。皆さん、お元気でお過ごしでしょうか。

地域づくり支援専門員の東です。

 

5月18日、樋渡・牛渡の田植踊の練習会にお邪魔してきました。

今年度に入り、この日は練習初日。新たなメンバーも加わり、初顔合わせとなりました。

新たに加わったのは、昨年11月に樋渡・牛渡行政区に移住されたご夫婦。 

お二人は、事前に田植踊の動画を拝見されてきたようで、やる気をとても感じました。

奥様は早乙女(女役)、旦那様は才蔵(男役)に割り当てられると、熱心に練習に取り組まれていました。

パート練習では、動きやタイミングなどについて一つ一つ丁寧に指導を受け、動きを習得していきます。

▲扇子の持ち方・扱い方を教えていただいていました
▲基本動作となる足さばきを教わる様子

全体での合わせ練習も難なくこなされておりました。

保存会の皆さんから「覚え上手だわ~」などの声が上がると、「型は難しいけど楽しいですね!」「家でも練習します」と、お二人は笑顔で答えていました。

元々の住民の皆さんの中に移住されたお二人が溶け込み、新たな地域づくりの姿が垣間見れたように感じました。

▲唄に合わせ、全体練習を何度も行いました

保存会の皆さんの中には、「震災前は協力できなかったから、2年前から参加しているんです」とおっしゃる70代の方や、震災前は小学生で田植踊に参加し、今もなお踊り手として続けている20代の方もいらっしゃいます。

地域の伝統をつないでいこうとする想いが、少しずつ広がればと願っています。

八坂神社の例大祭は、7月23日(土)に行われます。祭典後に神楽と田植踊が奉納され、また当日は櫓を建てて盆踊りも行われる予定と伺いました。

八坂神社に、夏の情景が戻ってくることを楽しみにしています。

▲樋渡・牛渡行政区にある八坂神社

 

 

今年の田植え<2022 苅宿・西台編>

2022年5月20日

こんにちは、地域づくり支援専門員の吉田です。

前回に引き続き、浪江町内の田植えの様子をお届けします。

まずはじめに、苅宿行政区の農家の皆さん「苅宿ふれあいファーム」です。

今年で再開から4年目となり、苗作りからおこなっています。

予定よりも苗が早く成長して田植え始めになったこの日、取材をさせて頂きました。

▲ 苅宿 田植え 5/6撮影

町内外から集まって農業を続ける中、去年より5町歩増やし、今年の作付面積は20町歩。

苅宿のお米を町内の人にも食べてもらいたいと、昨年は苅宿のブランド米として道の駅にも出荷をしていました。

▲ 苅宿 田植え 5/6撮影
▲ 苅宿 田植え 5/6撮影
▲苅宿 田植え 5/6撮影

続いては、西台行政区の田植えについてです。

「西台生産組合」の4人の方達は、今年で田植えを再開して3年目で、予定の作付面積は水稲で10町歩。

品種は主に「天のつぶ」と「コシヒカリ」を少量をつくるとのこと。

▲ 西台 田植え 5/14撮影

田植え前に雑草の駆除をされていたので、理由をお伺いしました。

「葦(よし)の根っこはすごいんだ。これを除けておかないと米が育たなくなってしまうんだ。」と、教えて下さりました。

「イノシシも、畦道にいるミミズを食べに来て、足跡があるんだ。百姓っていうのは、こんな大変な仕事がいっぱいあって、だからおいしいお米ができる。そういうのを知ってもらえたら、米ひとつぶも大事に食べれるんじゃないか。」

浪江町では、全町避難に伴い農地も荒れてしまっていたので、営農再開は簡単ではないことも教えて頂きました。

▲西台 田植え 5/14撮影
▲ 西台 田植え 5/14撮影
▲ 西台 田植え 5/14撮影

西台では、苗作りから時期をずらして育てていて、田植えは6月上旬まで。

また、稲作の他にも、小麦作りもされるとのことでした。

大変な作業を見せて頂いて、食事の有り難さに改めて気づくことができました。

お忙しい中、取材のご協力ありがとうございました。

苅野地区でも町内の他の地区でも、田植えをしている姿を多く見かける季節となりました。

また町内で農業を取り組まれている様子を、ブログでもお伝えできればと思います。