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こんにちは、地域づくり支援員の引地です。
前回に引き続き、最近の沿岸部の様子をお伝えします。
今回は両竹地区周辺です。
ご存知の方も多いかと思いますが、浪江町両竹・双葉町中野・双葉町両竹の地区にまたがり復興祈念公園が整備されています。多くのトラックが行き交い工事が進んでいます。
そして、長くこの地区で住民に親しまれてきた諏訪神社。
震災時に周辺住民が避難した神社です。あの凍える夜、避難した住民は破損した本殿の木材を燃やし暖をとって一夜を明かしたそうです。
その後、住宅メーカーの復興プロジェクトの一環として神社の無償建築の話が決まり、2019年11月に再建しました。
そして今年の夏は、本殿横に碑が建ちました。
境内裏手では木を伐採していました。
「これで、ここから請戸小学校が見えるようになるんだ」と、ちょうどいらっしゃった宮司が仰っていました。
後日、再度神社を訪れると、請戸小学校と青い海が見渡せるようになっていました。
先日9月20日には双葉町にアーカイブ拠点施設『東日本大震災・原子力災害伝承館』が開館しました。
また、震災遺構として保存が決まった請戸小学校は来年度に一般公開が開始される予定です。
2回シリーズで沿岸部をお伝えしましたが、今後浪江町沿岸部一帯は多くの人々が訪れ、様々なことを感じ取る地域・場所となることでしょう。
神無月、秋本番。皆さま、いかがお過ごしですか。地域づくり支援専門員の佐藤です。今回は、7月に引き続き今年度2回目の”権現堂地区 防犯まちあるき”にお邪魔してまいりました。
10月1日、中秋の名月に照らされながら、18時駅前集合。区長3名、役場職員4名、弘前大学・東京電力、なみとも、そして、双葉警察署から、それぞれ1名ご参加されていました。
早速、駅から6号線に向かってまちあるき開始。10月になると日没も早く、ネオンがくっきり街を照らします。夜の浪江町の防犯活動にいざ出陣です。
解体が進み景色が様変わりする中、改築、新築物件も増え始めた新町通り商店街を入念に見回り。人通り、交通量が少しづつながら増える中、防犯対策は益々重要な任務となるでしょう。
対策が必要と思われる電柱を発見。こういう見過ごされがちな一つ一つの対応が重要なのだと思いました。
いよいよ大通りから、5区の住宅街へ。この辺りは、アパートも多く、権現堂でも人口密度の高いエリアです。明りが灯る家屋、空き家の家屋を1軒1軒丁寧に確認。
権現堂の防犯見回りは、今年年明けから始まり、今回で3回目。常磐線全線復旧に伴い浪江駅が無人化したこともあって、駅周辺の防犯対策は町の重点課題です。権現堂居住の方々の高い自治意識によるこのような地道な活動が、コミュニティ再生に不可欠な活動であるのだと改めて感じました。
次回は、年末に開催予定とのこと。また改めて、お邪魔してみたいと思います。
暑さ寒さも彼岸まで。心地良い秋風に季節の変わり目を感じる今日この頃。皆さま、如何お過ごしですか。地域づくり支援専門員の佐藤です。
今回は、苅野地区立野と、大堀地区小野田で、綺麗に咲き誇る花を探して参りました。
最初は、立野の県道34号線沿いに広がる❝ひまわり❞の景色です。8月13日盆入りの日に伺って参りました。毎年夏になると、この辺りは❝ひまわり❞が見事に咲いています。しかし、今年はその数が圧巻でした。写真をご覧ください。種を撒いた方々も大変だっただろうな、と変に気をまわしてしまう程の景色でした。
次は、大堀地区小野田の清水寺境内。9月14日に伺って参りました。境内に咲く数本の❝百日紅(サルスベリ)❞。少ないながら、兎に角、目立ちます。花の色合いが、お寺の景色に良く合っていると感じました。
今年はコロナ禍の影響で、皆で集まるどころか外出する機会も少なかったのではないでしょうか。しかしながら、浪江町内を車で、または、散歩がてらふらっと辺りを見回すと、綺麗なお花が咲いている素敵な風景に出会えます。その景色は、きっと昔から変わらないのだろうなと思います。また皆で、お花を眺めながら、又は、お手入れをしながら楽しくお喋りできれば良いですね。
また来月も、町内に咲いている素敵なお花を探して参ります。
爽やかな秋晴れが心地よい日々ですね。
こんにちは、地域づくり支援専門員の岸本です。
さて、過日9月19日、上ノ原行政区で花植えが行われました。
「花植えを通して地域の皆さんが交流の場をもつことで、家屋解体で寂しくなってしまった地域の人々の気持ちを明るくしたい」と、佐藤秀雄区長の発案で始まったこの取り組みは、今回で3回目の開催となりました。
当日は町内外から16名の方が集まりました。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参加者の方には、マスク着用や手指消毒に加え、万一に備えて検温の実施、問診票への記入といった徹底した感染対策をとり実施しました。
第1回・第2回の開催では、120個のプランターに花植えを行ってきましたが、「花を増やして地域をさらに彩ろう」と、今回は200個のプランターが用意されました。
今回植えたのは、撫子、マリーゴールド、百日草。
プランターに培養土を入れ、次々と3種類の花を定植していきます。
皆さんの手際の良さで、1時間半ほどで作業を終えることができました。
作業後の交流では、久しぶりの皆さんとの再会を喜び、現在の暮らしや懐かしい思い出話に花が咲きます。
「こうやって会って話せると嬉しいし安心するね」
「在宅時間が増えて運動不足になってしまった」
「南相馬まで毎朝通って、ラジオ体操してるよ~」
「この地域でも集まってラジオ体操ができるといいな」
「防災無線で曲を流してもらえないかしら」
「そうやって気軽にみんなに会えたらいいよね」
こうした皆さんの声が、コミュニティ再生につながるきっかけなのだと考えています。
皆さんの想いを少しでも形にできるよう、これからもお手伝いしていきたいと思いました。
定植したプランターは、許可をとった解体後の宅地跡や道路の端など、上ノ原行政区の23カ所に配置されています。
ぜひお近くを通った際にはプランターを探してみてください。
こんにちは、地域づくり支援専門員の今野です。
今回は帰還困難区域の津島で新たに自由通行となった町道215号線(阿掛線)を視察してきました。
自由通行開始となった10月1日の午後、さっそく行ってまいりました。
自由通行に向けては「当該道路は、冬季積雪時の国道399号・県道50号の迂回路として周辺市町村を結ぶ主要道路であり、福島県全体の復旧・復興にとって重要な道路となることから、関係自治体等から制限なく通行できるよう要望が寄せられてきた」といった状況を踏まえ、政府が自治体などと協議をし、このような適用となったようです。
(原子力災害現地対策本部 原子力被災者生活支援チーム https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/kinkyu/hinanshiji/2020/200923.html)
確かに道幅も狭くなく、急カーブなどもないため、積雪や荒天時などには迂回路として不安も少なく走れそうです。
南津島下行政区の古山久夫区長に聞くと「中通りに避難する人たちは一時帰宅しやすくなったと思う。葛尾村経由で入っていくほうが近いので」などと話してくださいました。
道路沿いに建つ沢先(澤先)集会所です。南津島下の中でも沢先地区は開拓地で「この建物は元々は開拓組合の資材などを置く場所だったようだ」と古山区長は話していました。地域が譲り受けた後は、平成21年に南下コミュニティーセンター*が出来るまでの間、南津島下の皆さんが集まる場となっていました。
(*南下-みなみしも-は南津島下の略称)
花植えなどの環境美化活動で沢先集会所に集まる住民の皆さんが写った原発事故前の写真を、以前拝見したことがあります。
同じく、この集会所前を神輿を担いで子ども達が進んでいく写真も以前拝見しました。にぎやかな子ども達の声が聴こえてくるような写真でした。
南津島上と南津島下の、南津島全体の神社の秋祭りとして、ちょうど今ごろ(10月)におこなわれていたそうです。
もちろん、原発事故前まで開かれていました。
今回自由通行となったのは町道215号線(阿掛線)では約3.1キロ(つながる葛尾村側の村道204号・柏原阿掛線では約1.3キロの、合わせて5キロ弱)と、距離にすればわずかかもしれません。
しかし、本来そこには地域の人々の暮らしや、その記憶があるのだということを、通行の際には少しでも想像しながら走ってほしいな、そんな風に思いました。