タイトルをクリックすると個別の記事のみご覧いただけます。
こんにちは、地域づくり支援専門員 今野です。
帰還困難区域の室原地区でも、特定復興再生拠点では来春の避難指示解除に向けた動きとして作業車の出入りなど、少し慌ただしさを感じるようになってきました。9月1日に始まった準備宿泊も、登録された方はまだ少ないようですが、景色には変化が少し見られてきました。
今回は、神社の再建についてお伝えします。
以前お伝えした際は、再建するかどうか未定だった八龍神社と秋葉神社ですが、再建に向けて修復作業が進められています。
秋葉神社ではすでに修復が終わりました。
八龍神社も修復作業が進められています。毎日大工さんが入り、手入れしているようです。
地震での被害と、その後11年が経つ中での傷みなどあるようですが、地道な作業で修復されているようです。
「今年中に仕上がるか、少し微妙なところかな…」などとおっしゃっていました。
先日の『ふるさとの祭り』で神楽を披露された、室原郷土芸能保存会の宮口勝美会長は「秋葉神社、八龍神社の修復とともに改修祝いとお披露目のため、大きい規模ではないが遷宮祭をやりたいと思っている」などと考えを話しています。
「会員が散り散りに避難している現状で難しくはあるが、神楽と田植え踊りは奉納できるよう努めたい」とのことで、神社が再建した後、過ごしやすい気候の時期に開催~奉納できればとおっしゃっていました。
以前、小澤晴久区長に昭和55年の時の遷宮祭の写真をいただきました。7年に1度で震災前まで続いていた室原の遷宮祭ですが、昭和55年は近年の中でも規模が大きく『本遷宮』となるそうです。
大変貴重な写真かと思います。
八龍神社での民俗芸能と、沿道の国道114号でのお行列の写真を何枚か掲載します。
40年ほど前の室原の遷宮祭の様子、いかがでしょうか。
室原の特定復興再生拠点内の様子は、引き続き定期的に発信していきたいと思います。
苅宿地区にある標葉神社で、11月13日に例大祭が開かれました。
標葉神社の例大祭は、毎年11月の第2日曜日に開くことになっているということですが、新型コロナウイルスの影響で役員のみで簡素化し開いて来たそうです。
今回も出席者は氏子総代ら役員のみにしたものの、久しぶりに浦安の舞や苅宿の神楽の奉納などを含めた例大祭として開かれ、井瀬信彦宮司らによる祝詞奏上や玉串奉奠が執りおこなわれました。
標葉神社は苅野地区一円の神社として、役員は苅野全域の方々で構成されているということです。
神長倉正満氏子総代会長に、標葉神社の年間行事予定などを見せていただきました。1月の年始祈願から始まり、幣束祭、年末の大掃除や大祓い祭など、様々な行事があるようです。
例大祭で使われる神社のしめ縄も準備作業として、祭りの1週間前に役員の方5~6名が集まって手づくりするそうです。
神長倉会長はあいさつで「ある程度本格的な、例年通りの開催となり大変うれしく思う。皆さま方のおかげだ。これからも続けていきたい」などと述べました。
また、井瀬宮司は「鎮守の森から笛や太鼓の音が聴こえてくることで、人々はあぁ…(いいなあ)と感じてくれる。心の平和や安心が生まれていくのが、一番の復興かと思う」などと無事に例大祭が執りおこなわれた想いを述べました。
標葉神社には御神酒殿があり、以前の復興祭の際にもどぶろくが奉納されましたが、今回はつくらなかったということです。お酒は届け出を出し、直会(なおらい)の時に集まった皆さんで感謝して味わうためにつくっているということですが、今回はコロナ禍で直会はおこなわないことから、どぶろくづくりは見送ったということです。
また、そもそもどぶろくをつくるためには毎日の確認作業などが必要で「役員も散り散りに避難する中、お酒づくりはなかなか難しい」ということでした。
だいぶ昔には芸能保存会が焼きそばなど様々な屋台を境内に出していた時期もあったそうで、賑やかだった様子をうかがいました。
時代の移り変わりとともに、そこまでの規模での開催は難しいとは思いますが、来年以降はコロナも落ち着き、地域の人々が再会できる場としてこの例大祭が開催できれば良いだろうな、そんな風に思いました。
地域づくり支援専門員 今野がお伝えしました。
こんにちは、地域づくり支援専門員の引地です。
立冬も過ぎ、テレビではクリスマスの話題も多くなってきました。
そして、12月が近づくと「そろそろやらなきゃ・・」と気になりだす、大掃除。
幾世橋住宅団地のらいふく自治会では、ひと足早く役員班長の皆さんで、集会所の大掃除を行いました。
以前から、役員会で「集会所まわりがけっこう汚れてきましたね」という声もあり、「大掃除しましょうね」と計画がありました。この集会所、大掃除をするのは実は初めてのことです。
風もなく、絶好の掃除日和。
屋外作業も気持ちよくはかどります。
室内では床やトイレはもちろん、サッシの溝も念入りに拭きます。
皆さんで手を動かし一緒に作業する時間は、会話もすすむようです。
終了後はお茶を飲みながら座談会。
いつもより活発に意見が飛び交い、「集会所をもっと住民に利用してほしいな」「子どもも楽しめるイベント、なにかやりたいなー」と会長が声をだすと、「クリスマス?今からだと新春のイベントかなー」「来年度には集会所開放できるように考えますか」など、次の交流の話題も広がりました。
9月には“防災の集い”を実施した自治会。少しづつ集まる機会も増える傾向です。
次はイベントの企画のため、さっそく12月に臨時役員会を開くようです。
このように、一緒に作業をしながら会話をする時間や、アイディアを形にしていく過程の中に、自治機能が強まるポイントがあるなと感じた大掃除のひとコマでした。
こんにちは、地域づくり支援専門員 今野です。
西台行政区では11月に恒例となった、地域のごみ拾い活動『クリーン作戦』を今年も5日に実施しました。
恒例とは言ったものの、震災後の2019年から始まった活動です。今年で4回目となりました。
当事業が始まった年(2018年)の秋に、顔合わせや交流などコミュニティ再生の一歩となるよう町内の数カ所でクリーン作戦を試みました。
西台行政区の大倉満区長と話した時に、こうした取り組みを紹介したところ「西台でもやってみるか」となりました。それ以来続いています。
浪江町内はどの地域もまだまだ帰還者が多いとは言えず、何か活動するにも震災前の規模で考えるのは難しい状況ですが、西台では震災前と同様の美化作業の形式を取り、5つのグループに分かれてそれぞれのルートでごみ拾いをするやり方で進めてきました。
地域を手分けして歩くのはごみを拾うだけではなく、危険な箇所がないかなど広範囲の見回りや確認の効果も含めたもので、住民による自治機能回復の一歩となる活動と言えます。
また、参加者の中には現在暮らしている避難先から足を運んでいる方もいらっしゃって、ちょっとした会話なども含め貴重な交流の場・地域の情報共有の機会にもなっていると思います。
2~4人に分かれ雑談しながらごみを拾っていく姿が印象的です。
終了後は、せっかく集まる機会だし、ということでごみ拾い以外の時間も設けました。
今年は浪江消防署の方による応急手当講習会ということで、心肺蘇生法を学んだりAEDの使い方に関しての講習を受けました。
実際に体験しながら「心臓マッサージはこんなに力を入れて押すんだ?」など、具体的な質問が飛んでいました。
4回目ともなると、ごみ拾いも分別も、講習後の片付けなども手際よく進み、私は今回は写真を撮ってまわる程度の参加となりました。
人手はなかなか増えませんが、行政区活動は工夫して円滑に進められているなと感じます。
毎年「ごみそんなに落ちてねえべえ?」と言って歩き出すのですが、終わって戻ってくる頃には袋いっぱいのごみを抱えてくる人がほとんどでした。
マナーを守らない人にはこうした地域の地道な取り組みを知っていただき、ポイ捨てなどしないように心がけてほしいものです。
こんにちは、地域づくり支援専門員の引地です。
秋も少しづつ深まってきました。○○の秋、皆さんはどのような秋を楽しんでいますか。
今回は『実りの秋』の様子をお伝えします。
こちらは、まちづくりなみえで2年半前からお借りしている北幾世橋の畑です。
この2年間で唐辛子を中心に、ズッキーニ、キュウリ、トマト、かぼちゃ・・など様々な野菜を育ててきました。
そして今年は、秋に多くの方々と交流をしながら収穫できることを楽しみに、サツマイモを植えていました。
植えてはみたものの、土の中で本当にちゃんと育っているのか心配すること数ヶ月。
11/1、いよいよ収穫の日を迎えました。
ぜひ町民の皆さんも一緒に収穫しましょうと告知をし、8名の方々が集まってくれました。
また、児童たちも一緒にと声をかけていただき、なみえ創成小学校の放課後子どもクラブから
児童の皆さんも畑に集合しました。
伸び放題だった草やツルを大人が手際よく刈り、掘りやすく整えた後に、芋堀りスタートです。
根がしっかりはっているようです。大人はスコップ、子どもは全力で引っ張ります。
「とれたー!みてみて!」という声と、「ギャー!カエル!!」「虫、とって下さいー」と叫ぶ声も聞こえてきました。
1時間もしないうちに、たくさんのサツマイモが収穫できました。
どのくらい実がなっているか、掘り起こすまで分からないサツマイモ。想像以上の収穫量にホッとひと安心です。
最後はお決まりの「とったどー!」のかけ声で集合写真。
サツマイモを植えて食べるだけではなく、みんなで交流し収穫を楽しめる時間を持てたことが、大きな実りだなと感じた秋の一日でした。